副鼻腔炎の種類と治療
2022.04.19
それぞれ治療法も異なります。診断を間違って正しい治療を行わないないと、治りません。
・急性副鼻腔炎:
発症して1ヶ月以内。風邪のウイルスで弱った副鼻腔粘膜に細菌が感染して起きます。膿性の鼻汁で、頬の痛みや頭痛を伴うことも多いです。
治療:原因菌に感受性のある(=有効な)抗生物質
鼻汁の吸引(重要)、 ネブライザー
・慢性副鼻腔炎:
長期(発症して3ヶ月以上)続きます。急性副鼻腔炎が治らずに遷延したものですが、特殊なものとして、歯性(歯の根っこから細菌が入るのが原因)やかび(真菌)による副鼻腔炎があります。
治療:マクロライド少量長期投与
鼻汁の吸引(重要)、 ネブライザー
・小児鼻副鼻腔炎:
長く続いているように見えても、急性炎症の繰り返しが多いです。集団保育でお友達から繰り返し菌をもらうことが原因です。まだ保育園に行っていなくても、集団保育を受けているお兄さんお姉さんがいると、ご兄弟から菌をもらいます。
治療:鼻汁の吸引(重要)、 ネブライザー
・好酸球性副鼻腔炎:
多発性鼻茸、嗅覚障害、気管支喘息合併、血中好酸球増加が特徴の、難治性副鼻腔炎です。
治療:ステロイド、デュピクセント
難治例→手術
当院では、以下の手術を日帰りで行っています
内視鏡下鼻副鼻腔手術I型(鼻茸の切除、副鼻腔への交通路)
II型(前篩骨や上顎洞の単洞手術)
III型(前篩骨洞と上顎洞など複数洞の手術)
IV型(汎副鼻腔手術)、V型(拡大副鼻腔手術)が必要な場合、あるいはII型、III型であっても、出血などのリスクが高い場合は、入院や全身麻酔ができ、慈恵医大出身の副鼻腔手術に習熟した専門家がいるご紹介します。