患者さん中心の医療と、科学的診断と新しい技術を提供いたします。

副鼻腔炎と超音波検査

副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎

副鼻腔炎の診断と治療の流れ

急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎

発症して1ヶ月以内→急性副鼻腔炎

  3ヶ月以上続く→慢性副鼻腔炎

 

小児は急性の鼻副鼻腔炎を繰り返すことがある。

 

副鼻腔炎の症状

鼻汁←副鼻腔から出る粘性または膿性。時にくさい

後鼻漏←副鼻腔炎の鼻汁は、前よりも後ろ(のど)に流れやすい。

鼻閉(鼻づまり)←鼻汁の貯留+粘膜の腫れ

 

咳、痰←後鼻漏(鼻汁より咳が目立つことあり)

 

嗅覚障害←嗅覚障害の原因の1位は副鼻腔炎

 

頬の痛み、歯痛←成人の急性上顎洞炎

頭痛←前頭洞炎、蝶形骨洞炎

三叉神経後頸部の筋肉の凝り副鼻腔炎

 

 

 

慢性副鼻腔炎の検査(成人)

以下の検査のうち、症状・経過から必要な検査を行います。

 

内視鏡検査←奥は見えない鼻腔は奥行き7cm、高さ5cmあり複雑な形

鼻内観察用細径内視鏡狭くて普通の内視鏡は入らない←副鼻腔入口部付近、においを嗅ぐ嗅裂

 

CT副鼻腔炎の正確で詳細な診断

上顎洞超音波検査←妊娠中でレントゲン検査ができない

         急性上顎洞炎の診断と経過観察

(レントゲン検査)←CTに比べて情報は限定的、検査料は安価。

 

従来は、CTの必要な患者さんには近くの施設に依頼して撮影してもらっていましたが、本年(2021年)10月から、当院もCTを導入いたします。今後は、当院ですぐCT検査を行うことができます。

 

嗅覚検査:”におい評価表”

     “オープンエッセンス”

 

血液検査:血中好酸球←好酸球性副鼻腔炎

     アレルギー検査←アレルギー性鼻炎合併

 

鼻茸組織の病理検査←好酸球性副鼻腔炎の難病認定

 

 

副鼻腔炎の治療

 

急性→原因菌に感受性のある(=有効な)抗生物質 

 

慢性→マクロライド少量長期投与

 

急性、慢性→鼻汁の吸引(重要)鼻汁の中に細菌もいるし、炎症を長引かせる物質も入っている)

 

好酸球性副鼻腔炎→ステロイド、デュピクセント

 

 

難治例手術

当院では、以下の手術を日帰りで行っています

内視鏡下鼻副鼻腔手術I型(鼻茸を切除し、副鼻腔への交通路をつける手術)

II型(前篩骨や上顎洞の単洞手術)

III型(前篩骨洞と上顎洞など複数洞の手術)

 

IV型(汎副鼻腔手術)、V型(拡大副鼻腔手術)が必要な場合、あるいはII型、III型であっても、出血などのリスクが高い場合は、入院や全身麻酔ができ、慈恵医大出身の副鼻腔手術に習熟した専門家がいるご紹介します。

副鼻腔炎と超音波検査

副鼻腔炎は、鼻腔に続く空洞(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)に、細菌感染などにより起こる炎症です。たいていは風邪がきっかけになります。粘性あるいは膿性の鼻汁、鼻閉、後鼻漏、嗅覚障害といった鼻症状の他、痰の絡んだ咳も多いです。


急性副鼻腔炎では、頬や歯、あるいは前頭部に、痛みが出ることがあります。慢性副鼻腔炎でも、肩こりを伴う頭痛が起きることがあります。


副鼻腔炎は症状と鼻内所見である程度診断できますが、それだけだと直接副鼻腔を見ていないので間違った診断になることもあります。しかしレントゲンはできるだけ撮りたくありません。超音波検査は小さいお子さんにも繰り返し行うことができ、妊娠中の方でも行える安全な検査です。当院では日常の副鼻腔炎の診察に超音波検査を用いています。超音波検査は診察の一部として行いますので検査料は請求しません。

副鼻腔炎を超音波検査で診断できるのですか?

副鼻腔の画像診断を行った方が、鼻内を見るだけに比べて飛躍的に正確な診断ができます。超音波で診断できるのは副鼻腔のうち上顎洞だけですが、幼小児の副鼻腔炎はまず上顎洞に炎症を起こしますので、3歳以下のごく小さい上顎洞でなければ、超音波検査で診断できます。また大人でも成人の急性副鼻腔炎の多くは上顎洞に炎症を起こします。レントゲン検査も1回撮るだけなら、飛行機で太平洋を往復して空から浴びる放射能より少ないぐらいですが、小児や妊娠している方はもちろん、普通でも必要最小限にとどめたいものです。

超音波検査とレントゲンの比較

幼小児の副鼻腔炎と大人の急性副鼻腔炎は、主として上顎洞に起きますので、超音波検査で十分診断できます。年長児や大人の慢性副鼻腔炎では、レントゲンが必要な場合もあります。

超音波

レントゲン

超音波検査 レントゲン
上顎洞
篩骨洞 x
前頭洞
骨の様子 X
放射線被曝 ◎なし 少量あり
検査時間 ◎リアルタイム 数分
検査場所 ◎どこでも可 レントゲン室
検査料(保険点数) 無料 287点

その他の検査

副鼻腔炎の診療における検査は超音波査を主体に行いますが、必要であれば次のような検査を行うこともあります。

副鼻腔入口部内視鏡検査

鼻の奥を正確に見ることが必要な場合には、内視鏡を用います。

高画質の電子スコープが標準ですが、小児では細い内視鏡を用います。その画像は必ず、画像あるいは動画としてファイリングシステムに記録し、患者さんや保護者の方にもお見せしながらご説明します。

鼻腔通気度検査

鼻腔通気度検査は、鼻づまりの程度を測定してグラフと数字で示すことができる検査です。

 

他の検査では鼻づまりの原因が見つからない時に有用です。

 

スパイロメトリーという喘息の診断などに用いる呼吸機能測定機に、鼻腔通気度検査用の測定装置を装着して行います。