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異物の摘出

2018.06.25

鼻内異物は鼻腔の前半部に存在することが多いのですが、受診前に無理に取ろうとしてかえって後方に押し込んでしまったり、鼻粘膜に傷をつけてしまっている場合など、鼻腔内に局所麻酔剤と血管収縮剤を塗布した上で、内視鏡で観察しないと、確認できないこともあります。異物の摘出においては、鼻粘膜や外耳道あるいは鼓膜などを、損傷しないことが肝要です。そのためには、異物の種類によって適切な器具を選択し、最小限の操作で確実に摘出するようにします。小児ではしばしば複数の異物を挿入しているので、異物摘出後、取り残しや他の異物がないか、確認します。鼻粘膜や外耳道の皮膚が損傷し、感染の可能性があるときは、抗生物質を投与することもあります。