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鼻づまりは怖い 鼻アレルギーと睡眠障害

2018.09.10

昨日9月9日、教育会館で行われた関東耳鼻咽喉科アレルギー懇話会に参加してきました。メインの演題は太田総合病院睡眠センター長の千葉先生の”睡眠とアレルギー”と題した講演でした。

 

小児ではしばしば夜間鼻が詰まって苦しそうないびきをかき、痰の絡んだ咳をしてしばらくいびきも収まるが、またすぐ同じようないびきになって、これをずっと繰り返すことがあります。

 

これは鼻汁で鼻がつまり、小児は大人のように鼻の代わりに口で呼吸するのが苦手なので、鼻汁がのどに流れて鼻が開通するまで苦しい呼吸になり、一度開通してもまた鼻汁は分泌されてくるので、これを繰り返すという状態です。これでは深い睡眠が得られず、いろいろな不都合も出てきます。

 

十分な睡眠が得られなければ、昼間元気が無く注意力も散漫にもなるでしょう。さらには、このようなことが慢性的に続くと、顎の骨の発育が悪くなること知られています。

 

小児に限らす、大人でも眠りが足りなかったり眠りの質が悪いと、いろいろな病気の引き金になります。

 

千葉先生はこの講演で、特にアレルギー性鼻炎と睡眠障害にスポットを当てて、アレルギー性鼻炎で睡眠障害が起きること、そして睡眠障害が逆にアレルギーを悪化させる可能性についてもさまさまな例をあげて、興味深い話をしてくださいました。

 

たかが鼻づまりでも、睡眠障害という観点から見ると、いろいろな病気の原因になることがあるのです。